| 日時 | : | 2025年8月24日(日)~8月25日(月) |
| 場所 | : | 東京都八王子市南大沢1-1 |
| 東京都立大学 南大沢キャンパス 8号館6階610室 |
| 13:00-13:30 | 出口仁理(東京都立大学) |
| 有向旗多様体の極大対蹠集合 | |
| 13:40-14:10 | 須貝遥(東京理科大学) |
| 4次元SNCリー環の分類 | |
| 14:20-14:50 | 藤原尚俊(東京理科大学) |
| ワープ積多様体内のイソトロピー不変なグラフ平均曲率流 | |
| ティータイム | |
| 15:20-15:50 | 小林彦蔵(広島大学) |
| リーマン対称空間上の不変統計構造 | |
| 16:00-17:00 | 大野晋司(日本大学) |
| 一般化された\(s\)多様体とその対蹠集合 |
| 11:00-12:00 | 佐藤雄一郎(早稲田大学) |
| Lorentzian homogeneous Ricci-flat metrics on almost abelian Lie groups | |
| ランチタイム | |
| 13:40-14:10 | 山下裕理(大阪公立大学) |
| リー群上の左不変擬リーマン計量の幾何と閉軌道空間 | |
| 14:20-14:50 | 溝口史華(大阪公立大学) |
| Quiverから得られるsolvable Lie代数とEinstein計量 | |
| ティータイム | |
| 15:20~15:50 | 甲斐涼哉(大阪公立大学) |
| 有向2-グラスマン多様体を用いたカンドル拡大の構成 | |
| 16:00~17:00 | 木村太郎(鶴岡工業高等専門学校) |
| Cartan embeddings of compact Riemannian \(k\)-symmetric spaces |
有向旗多様体の極大対蹠集合
出口仁理(東京都立大学)
有向旗多様体\(\tilde{F}_{k_1, \cdots, k_l}(\mathbb{R}^n)\)には\(\mathbb{Z}_2^l\)対称空間の構造が定まり、対称空間と同様に対蹠集合が定義される。 講演者は、田崎博之氏による有向グラスマン多様体の対蹠集合と組み合わせ論的対象の対応を参考に、有向旗多様体の対蹠集合と組み合わせ論的対象の対応を与えた。 また、\(\tilde{F}_{k_1, k_2}(\mathbb{R}^n)\)の極大対蹠集合を\(k_1, k_2\)が大きい場合に構成した。 本講演ではそれらの結果を紹介する。
4次元SNCリー環の分類
須貝遥(東京理科大学)
すべての負曲率等質リーマン多様体は、左不変計量を持つリー群と等長的になることが知られている。 そこで、SNCリー環を左不変計量を持つリー群のリー環と定義する。 HeintzeによるSNCリー環の特徴づけを利用して4次元の場合にSNCリー環の分類を行った。 結果は、4次元SNCリー環は7種類に分類され、その多くはパラメーターを含む。 本講演は後藤亨氏との共同研究に基づく。
ワープ積多様体内のイソトロピー不変なグラフ平均曲率流
藤原尚俊(東京理科大学)
本講演では,閉リーマン多様体と開区間,その開区間上で定義される正値関数から定まるワープ積多様体内のグラフ平均曲率流を考える. 特に,閉リーマン多様体としてコンパクト型リーマン対称空間を考えると,その上にはイソトロピー群による自然な作用が定まる. このイソトロピー作用について不変な関数から定まるグラフ超曲面の平均曲率流を考え,流れに沿ってグラフ性が保たれるための初期条件について述べる. 本講演は,東京理科大学の小池直之氏との共同研究に基づいている。
リーマン対称空間上の不変統計構造
小林彦蔵(広島大学)
統計構造は, 情報幾何に由来する多様体上の幾何構造であり, リーマン計量と捩率を持たないアファイン接続の組であって, ある条件を満たすものとして定義される. 本講演では, Chevalleyによる制限定理を用いて, あるクラスのリーマン対称空間\(G/K\)上の\(G\)-不変統計構造の分類について紹介する. 具体例として, 平均\(0\)の多次元正規分布族上の\(GL(n, \mathbb{R})\)-不変統計構造の分類について紹介する. 本講演の内容は, 広島大学の奥田隆幸氏との共同研究に基づく.
一般化された\(s\)多様体とその対蹠集合
大野晋司(日本大学)
本講演では、対称空間の一般化として知られている\(\Gamma\)対称空間やregularな\(s\)多様体を含む概念である一般化された\(s\)多様体を紹介して、その対蹠集合についてわかったことを紹介する。 この講演の内容は東京都立大学の酒井高司氏との共同研究の内容を含む。
Lorentzian homogeneous Ricci-flat metrics on almost abelian Lie groups
佐藤雄一郎(早稲田大学)
A Lie group is almost abelian if it has a commutative normal subgroup of codimension one. In this talk, we show a classification theorem for Ricci-flat left-invariant Lorentzian metrics on almost abelian Lie groups. As an application, we introduce the vacuum solution corresponding to a higher dimensional version of the Petrov solution, which is one of the classical solutions in relativity. This talk is based on joint work with Takanao Tsuyuki (Hokkaido Information University).
リー群上の左不変擬リーマン計量の幾何と閉軌道空間
山下裕理(大阪公立大学)
幾何学において, 特別な計量の分類は重要な課題である. 本研究では, リー群上の特別な左不変擬リーマン計量を考える. 与えられたリー群に対して, その上の左不変擬リーマン計量全体の空間には, スカラー倍と自己同型による自然な群作用がある. この群作用による軌道空間をモジュライ空間とよぶ. しかし一般的に, モジュライ空間はハウスドルフではなく複雑である. 我々は, この軌道空間の中でも特に, 閉軌道全体のなす空間である閉軌道空間に焦点をあてて研究を行っている. 本講演では, 「特別な計量の存在・非存在を調べるには閉軌道空間上の計量のみを見れば十分である」という結果を紹介する. また, いくつかのリー群に対して, 閉軌道空間を決定した結果について述べる. この結果は, 閉軌道空間の特別な点と特別な計量の関係を示唆する.
Quiverから得られるsolvable Lie代数とEinstein計量
溝口史華(大阪公立大学)
Lie群上の特別な左不変幾何構造の研究において, nilpotentやsolvable Lie群は興味深い対象である. 先行研究において, 我々はcycleを持たない有限quiverからquiverの道を用いることによって, nilpotent Lie代数を構成した. さらに, 得られたnilpotent Lie代数に対応する単連結Lie群がRicci solitonを許容することを示した. 本講演では, cycleを持たない有限quiverから頂点を長さ0の道として加えることによって, solvable Lie代数を構成する. また, quiverが多重辺を許したtreeであるとき, 得られたsolvable Lie代数は平坦計量とEinstein計量の直積と等長的な左不変計量を許容することについて述べる.
有向2-グラスマン多様体を用いたカンドル拡大の構成
甲斐涼哉(大阪公立大学)
カンドル拡大とは,各ファイバーが等しい濃度を持つ全射カンドル準同型である. この概念は,カンドル2-コサイクルの一般化であり,結び目理論では不変量への応用など重要な役割を果たす. しかし,一般にはカンドル拡大の構成は困難である. 非自明で最も簡単な例として,3次の二面体カンドルの正八面体カンドルへの拡大が知られている. この例は,球面から実射影平面への自然な射影の制限として理解できる. 本講演では,この拡大を有向2-グラスマン多様体を用いて一般化し,カンドル拡大の無限族を与え,いくつかの性質を紹介する. 本講演の内容は田丸博士氏との共同研究に基づく.
Cartan embeddings of compact Riemannian \(k\)-symmetric spaces
木村太郎(鶴岡工業高等専門学校)
\(G\)をコンパクト連結リー群, \(G\)の有限位数\(k\)の自己同型写像を\(\sigma\)とする.
\(K=\{ g \in G \mid \sigma(g)=g \}\)とおくとき, \(\Psi: G \to G ; g \to g \sigma (g^{-1})\)は写像\(\Psi_{\sigma} : G/K \to G; g \to g \sigma (g^{-1})\)を引き起こす.
この写像をカルタン埋め込みという.
また, \((G, K, \sigma)\)は\(k\)対称空間\(G/K\)を定める.
\(k=2\)のときは通常の意味での対称空間である.
\(k=4\)のとき, \(H=\{ g \in G \mid \sigma^2(g)=g \}\)とおく.
このとき, \(4\)対称空間\(G/K\)は, 自然なファイバー束\(H/K \to G/K \to G/H\)の構造をもつ.
本講演では, \(4\)対称空間\(G/K\)におけるカルタン埋め込み\(\Psi_{\sigma} : G/K \to G\)の安定性および二重調和性の決定に, 対称空間\(G/H\)の構造が深く関与していることを示す.
本研究の内容は間下克哉氏との共同研究の内容に基づく.
本研究集会は、日本学術振興会 令和7年度 二国間交流事業 共同研究・セミナー(課題番号:220258805)「対称空間内の部分多様体および関連する話題」の準備会として開催します。
| 酒井 高司(東京都立大学) sakai-t (at) tmu.ac.jp |
| 大仁田 義裕(早稲田大学/大阪公立大学数学研究所) |
| 田中 真紀子(東京理科大学) |
| 田丸 博士(大阪公立大学) |